関西医科大学 形成外科学講座

Kansai Medical University, Dept. of Plastic and Reconstructive Surgery

熱傷

熱傷(やけど)は日常生活において最も多い外傷の一つです。受傷した部位と大きさ(面積)、損傷の深さにより、軽症、中等症、重症に分類されます。創部の強い痛みだけでなく、治った傷跡(瘢痕)が、拘縮(引きつれ)、色素沈着など後遺症を来たすこともありますので受傷早期から傷(キズ)治療の専門家である形成外科専門医の診察が必要です。特に顔や手などは特殊な治療となることもあります。
原因としては、やかんやポットの湯、コーヒーやお茶、てんぷら油、最近ではカップ麺の湯などによる高温の液体によるものが最も多く、次いで熱性固体(ストーブやアイロンなど)の接触によるものです。最近では、電気炊飯器やポットの水蒸気の噴出し口や、ファンヒータの吹き出し口に触れてしまう幼児の熱傷も増えております。
たいていの小範囲熱傷の場合は、外来通院による創部の清浄化や軟膏治療で治癒しますが、細菌感染をおこしますと、治療に時間がかかるだけでなく、瘢痕や拘縮などの後遺症を招き、植皮術などの手術が必要になることもあります。また、爆発事故や火災などによる広範囲の深い熱傷では、集中治療室での全身状態の管理が必須で、特に感染症を合併した場合は救命が困難となる場合もまれではありません。当院では全身の面積の30%を超えるような広範囲熱傷に対しても、入院当初より熱傷専門医や救急専門医、看護部門、リハビリテーション部門が協同して治療にあたり、明確な目標を持った一貫した治療が実践されています。近年は救命センターとの密な連携のもと、超早期手術や培養表皮移植などの先進的外科治療(超早期手術は年間約5件、培養表皮移植は過去7件)を積極的に行っており、患者様の救命率向上にも貢献しています。
ページのトップへ戻る